物件No. 33 I様邸
●物件No. | 033 |
●物件名 | 津市 I様邸 |
●検査日 | 平成22年6月7日~9日 計3日間 |
●構造 | 鉄骨3階建て |
●築年数 | 約30年 |
●調査部位 | 5箇所 1階待合室、1階レントゲン室、2階院長室、3階和室、3階子供室 |
●調査時間 | 3日間 |
●検査方法 | 全国雨漏検査協会取得特許工法(紫外線放射発光検査) 検査補助:サーモグラフィー投撮工法(温度較差による解析) |
今年3月の終わり、「ホームページを見ました」とお電話をいただきました。
「建てた時から雨漏りしていて、施工会社も雨漏りの度に見に来て、 何度も補修をしているけど、原因が全く分からないので一向に止まらず、 困り果てているんです」
「建てた時から?」と驚きました。そして早速お伺いし、現状を拝見させていただくと共に、今までの経緯をお伺いしました。
20年ほど前に建てられたとのことで、それ以降雨漏りに悩んでおられたそうです。「大雨が降るたびに心配で・・・」、そうお話するI様の様子を拝見するだけで、長年雨漏りに悩まされてこられたことが伝わってきます。その間、建てられた工務店さんも雨漏りの度に対応をしておられたようで、たくさんの修理の後が見られました。雨漏り個所も建物全体にわたっているため、検査だけでも1週間ほどかかるかもしれない・・・。早速お見積りをさせていただくことにし、会社に戻りました。
それ以降、I様から数回ご連絡をいただきました。ファックスできちんと経緯をお知らせいただいたことも。そのご様子から「今度こそ直したい」その思いがひしひしと伝わってきます。
- 平成21年10月の台風の時、一つの部屋が池のように雨水が溜まりました。その時が最も心配でした。それ以前にも10年程前、同様のことがありました。」
- はじめから薬品、光をつかって検査したいと思っていましたのでお願い致します。今までの経緯を詳しくお伝えしておいた方がいいと思い書き出します。
平成元年~平成21年の20年間で4回足場を組んで、樋・屋根の水かけ、樋に水を溜め、屋根補修、ALCのコ―キング全面のつめかえ、外壁塗り替えなど目でみえるものは必死でやってきました。
どうぞ、これらを頭にいれていただいて調べてください。」 - 現在まで20年続いている○○室北東の角におちてくる多量の雨水、2階天井裏の鉄骨からおちてALCに流れてくる多量の雨水、○○室にH21.10月8日の台風で池が出きる程、床に雨水が溜まったことが最重要な場所です。
- 平成21年4月の雨、風が強い時は待合室も2階天井裏も多量の雨水が流れこんできた為、施工会社さんも壁を切って調べていかれました。
- 今回の雨漏り検査が難しいようでしたら、こちらでまた探します。私は難しい検査と思っておりますが、原因が判明するよう念じています。よろしくお願いします。
I様からお伝えいただいたご要望はファックスで確認をとり、電話連絡もさせていただき打合せを密にとりました。また、以前までの報告もいただき補修してある箇所と補修方法等も確認させて頂いた上で検査に入りました。
建物の規模も大きく、漏水箇所も多かったので、検査は1週間ほどの計画を立てて進めていきました。
検査箇所 |
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東面笠木への散水調査 | 東面笠木への散水調査 |
紫外線照射発光テスト確認 紫外線照射発テスト確認状況。この侵入水の発光確認で原因を特定しました。東面笠木より侵入を確認。笠木のジョイント部分より内部へ雨水が侵入し、3階・2階壁内を通り、待合室の出窓天端への雨漏りを形成する状況が確認されました。 | |
サーモグラフィー画像 |
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検査開始から小さな漏水原因も見逃さないよう慎重に1箇所ずつ確認をしながら進めました。その結果、検査は当初の予定よりも早く3日間で全て確認する事ができ、漏水原因もきっちりと特定する事が出来ました。
検査終了後、検査の報告書を作成し、それを元にI様に写真を見ながらしっかり説明させて頂き、併せて補修方法の提案もさせて頂きました。
検査箇所<2>と雨漏り確認状況 |
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紫外線照射発テスト確認状況。この侵入水の発光確認で原因を特定しました。北面外壁ALCひび割れ部分より侵入を確認。ひび割れ部分の僅かな隙間より内部へ雨水が侵入し、2階院長室の出窓天端及びレントゲン室の天井への雨漏りを形成する状況が確認されました。 | |
紫外線照射発光テスト確認 | 紫外線照射発光テスト確認 |
検査終了後、I様からコメントをいただきました。
I様からのメッセージ
この度はきびしい暑さの中、7月からの検査で皆様に大変ご苦労をおかけ致しました。雨漏りが直ることを信じてお願い致しましたので20年間続いた雨漏りに対する不安がなくなりホッとして、安心して心から感謝してよろこんでおります。永かったなぁと思い夜中でも起きて見廻ったことを思い出にしています。
昭和62年3月に完成して昭和62年5月から始まり全館に及ぶ雨漏りでこんな建物があるのかと主人共々びっくりしました。
人生最後の仕事と思って検査して、修理するよう妹に強くすすめられ決心して、鈴木さんにお会いして真面目な人と、受け取る書類を見てきちんとした会社と感じすべてお願いして本当によかったと思っています。
有難うございました。
足場組みの時もきっちりしている会社と感じました。
何か困ったことがありましたらよろしくおねがいします。
担当者からのコメント
今まで20年も続いた雨漏り、原因がどこなのか全く分からない状態で補修を続けていたので、雨漏りを止めることができなかったのです。それが今回の検査によって原因がはっきりしたことを大変喜んで頂きました。その時のI様の安心したお顔を見ることができて本当に良かったと思っています。
現地の調査に訪問させていただいた時、雨漏りが酷い部屋の天井には穴があき、裏をすぐにチェックできるように脚立が立てられ、天井裏には懐中電灯が置かれているのを拝見しました。その様子を見て雨漏りに悩まされるI様のお姿が想像できただけに、仕事と言えど、今後はそんな心配が無くなるであろうと思うと、私自身も安心し、喜びもひとしおでした。
雨漏り検査の結果に基づいて、ALC目地クラック、本体クラックの打ち替え及び外壁塗装、屋根の葺き替え、笠木内訳の防水処置を施してからの笠木取り替えの改修をご提案させて頂き、検査報告を終了いたしました。
担当 鈴木
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